初めまして、東京都で木工の旋盤加工を営んでいます渡辺木工挽物所の代表の渡辺雅博です。

今年も半分が過ぎてしまいましたが、コロナ禍にあっても順調です。
うちの仕事は旋盤加工に特化していますが、このところキャンプ用品に変わって、照明器具のフランジの注文が増えています。一般家庭にというより、商業施設やホテル等に取り付ける、シーリングライトのようなものです。
材料はウォールナットなどかなりな高級材が目立ちますね。
制作数もある程度まとまってくれるので助かります。今うちのスタッフは3人、全員が30代と来てますので仕事に活気があって、かなりな量もこなせます。ほぼ残業はしないでも成り立っています。
営業マンはこのサイトのみです。

自分はこの挽物業という旋盤加工を始めてかれこれ47年、父親の後を継いでの二代目です。
この東京都の八王子市にも以前は10軒程の同業者がいらっしゃいました。ところが後継ぎができなくて結局は二代目として残って営業しているのは2軒だけです。
この旋盤加工の仕事の量は以前に比べると絶対量は減っています。ところがその旋盤加工を営んでいます同業者自体が、どんどん減ってきていますので、一軒が行なう旋盤加工の仕事数は増えてきているのです。
旋盤加工のスキルは一朝一夕では習得できません。地道に何度も何度も失敗を繰り返してある意味身体で覚えるのです。
木埃の中、暖房はだるまストーブがありますが、クーラーは設置することができていません。先週も午後になると最高38度の中で仕事をしていました。いくら水分をとっても、二人のスタッフが熱中症の症状が出てしまいました。今年の暑さは6月から尋常ではなかったですね。
しかし秋口になっても夏バテはしませんね。
なぜなら暑い中で汗まみれになってしているので、身体自体が強くなっていくのです。それにまだまだ若さにあふれているうちのスタッフですから。

ところで旋盤加工の仕事をすれば、木くずが出ます。それも忙しい時は尋常でない量ですね。
その木くずは近くのモーバン乗馬クラブに持ち込んで処理をしてもらいます。お馬さんの寝床になるのです。
そしてし尿まみれになった木くずは、たい肥にされ農家の方が持って行ってくれるそうです。
まさにこれこそ究極のSDG’Sではないでしょうか。少なくとも一か月に一度その乗馬クラブの2トントラックを拝借して埃まみれになって積み込み持っていくのです。
以前はお風呂屋さんに持っていってただただ燃料として焼却していましたが、それでは燃やした時に二酸化炭素が出てしまいますので、時代に逆行していました。
産業廃棄物としての木くずが役に立っているという現実は大いに喜びです。特に接着剤などが含まれていない木くずなので、活用ができるんですね。2022年も後半戦です。

暑さに負けないで明日も木工挽物という聞きなれない旋盤加工の仕事を、汗まみれになって4人で張り切ってやっていきますよ。
引き続きよろしくお願いいたします。